新進気鋭の作品を紹介している「このマンガがすごい!」とは逆に、今まさに佳境、クライマックスに突入している最高に面白い漫画たちを紹介。(2019年5月現在)
進撃の巨人
宇宙兄弟
信長協奏曲
いずれもむちゃくちゃ盛り上がっていて、自分の中では三大巨塔作品となっている。今から読み始めれば、MCUで例えると「インフィニティ・ウォー」あたりまで追いつけるので超絶オススメである。
特に「進撃の巨人」はどうかしている。今ちょうどアニメ化されているシガンシナ区決戦あたりから今の今までずっと面白い。5年くらい前の一大ブームのときあたりで、原作があんまり盛り上がらない王政パートに入り勢いがペースダウンしたせいで脱落した人も多いだろうが、今は本当に最高潮なので絶対に読むべきである。現在の「マーレ編」は先が全く読めない展開の連続で、ページをめくるたびに誰が死ぬか、生きるか全くわからない「24」みたいな感覚で、こちとらブンブン振り回されている。
「宇宙兄弟」は自分の中でバイブルとして育っている作品で、安定して結末へと向かっている。登場人物がみんなすごすぎて偉人伝みたいになりつつあるが、それでもこんなにやる気にさせてくれる作品は無い。ヒューマンドラマに寄りすぎず、SFとしての面白さを決してないがしろにしていない作りが好素晴らしい。現在は誰もが予想しているであろうあのラストのフラグが立ちまくっているが、どう裏切ってくるかが楽しみ。
「信長協奏曲」は、わりと最近から追い出した漫画である。ドラマがなんかいけ好かなかったので敬遠していたが、読み始めたらこれが死ぬほど面白い。ドラマの小栗旬のナメた感じの演技を見て、どうせ歴史考証も無茶苦茶なふざけた内容なんだろうと思っていたが、全くそんなことはない、むしろ歴史好きほど唸って笑える、そんな硬派な内容である。原作は今まさに本能寺の変の直前まで来ており、佳境である。どうオトシマエをつけるのか楽しみでしょうがない。来年の大河ドラマが、歴史好き待望の明智光秀が主役なのも、最高のタイミングである。
で、この3つが世間的に『「え、まだやってるの?」案件』であることは承知しているのだが、それもこれも実写映画で勝手に先行して結末を描きやがっているせいで、そんな印象がついてるのだ。漫画の実写化は、人気作の青田買い状態になっていて、完全に「盛り上がっているうちに稼げ」の風潮である。完結していない作品の映画化なんてどうせどれもろくな実写化じゃねーし、勝手に終わらせるし、作品のイメージを削ぐだけでなんもいいことない。まあ完結してから映画にしても今さら感しかないので(「鋼の錬金術師」「BLEACH」等)、それなら逆にやらなくていいが。
なんか話が逸れたけど、とにかく原作と映画は別の世界線であるみたいな変なマルチバース化もどきはやめろ!と言いたい。