SOUTH PARKの住人

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変なホテルに文句つけるのは時代錯誤か


変なホテル、泊まったらヒドかった…コストカット優先で客を動き回らせる、顧客目線ゼロ | ビジネスジャーナル

少し前の記事だが、これを読んでなんかムカムカしてしまった。

自分は『変なホテル』支持派である。というか『変なホテル』の人件費コスト削減への取り組み方や考え方を支持している。まあ流石に時代の潮流の中とは言え先を行き過ぎたのか、ロボット従業員の数は減らしてきているようだけど、今後は完全キャッシュレスを目指すなど、生産性向上への追求は続けている様子。

「変なホテル」“脱ロボ”化の異変、ハウステンボスの目論見f:id:southparks:20190717162829j:image

最近常々考えているのは、「サービス量の競い合い」「顧客目線に立つ」「おもてなし」などというのは、今の時代にはそぐわないのではないかということ。東京オリンピックを来年に控えた今の日本はあらゆる分野でグローバル化が早急に求められおり、また少子高齢化によるの国内の働き手不足はもう防ぐことはできない。そうなると、これからのターゲットは言わずもがなだが外国人が中心になる。

では果たして、訪日外国人たちは日本固有のサービス精神やおもてなしをそこまで求めているのだろうか?今や外国人スタッフが外国人の接客をする光景が当たり前になってきた今の日本で、過剰とも言えるサービス合戦に、もはや意味などあるのだろうか?

それを外国人スタッフに求めたとしても、1から日本のおもてなし精神を叩き込むのは非常に手間だし、それでいてコストは削減しなくてはならず、様々なものが自動化、機械化されているという矛盾を孕んでいる。どうにもこのおかしなこの国のサービスに対しての考えは嫌いだ。

外国人観光客が求めるのは、接客レベルでは無く利便性であると個人的に思っている。自分も海外旅行に行ったときには、人と対峙しなくていい無人精算機が非常にありがたかった。それは訪日外国人にしても同じであるはずで、笑顔が素晴らしい言語の通じないスタッフがいくらいても意味がない。顧客が求めているのはおもてなしではなく商品であり、店員とのコミュニケーションは必ずしもサービス業で必要とされているとは限らない。

そうなってくると、『接客が良いからこの店を選ぶ』なんていう客はどんどん減ってゆくのではないだろうか。そんな時代になっても、接客スタッフにコストを割いていく企業が、果たして正しいと言えるだろうか。人員不足で店を畳むくらいなら、サービスをカットしてでも、まずは回転率を優先したほうが正しいサービスのあり方なのではないだろうか。ファミレスで水とおしぼりが勝手に出てくるのが当たり前という時代ではない。

おもてなしが日本の美徳だという考えからはもう脱却せざるを得ない状況であると、経営者が理解しているかそうでないかで、企業の未来は大きく変わってくるはずだと考えている昨今である。『変なホテル』のような考え方は大歓迎したい。まだ泊まったことないけど。

 

変な経営論 澤田秀雄インタビュー (講談社現代新書)

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