なんでだろうね。
元々オーバーアクションのツッコミを武器にしていたから、常に演技がかって見えてしまうのは職業病みたいなものかもしれない。しかしこの嘘っぽさはなんだろう。普通に考えたら、心と言動がかけ離れているという証拠ですよね。今回のYouTuberデビューにおける第一印象はそんなところ。
嘘臭い謝罪って社会では見るけど、その度になんでこんな下手を打つんだろうと思う。大体もともと地頭の良くない人が、世の平均知的レベルを見くびって、自分が平均以上の能力者であると勘違いしたときに、こんな状況に陥るのかな。
本当はこういうタイプの人間が表に出る前には、誰かが止めないといけない。もしくは誰かがしっかりと計画を練って復帰までの道程をサポートし、発言内容も時期も順序もマネジメントしなくてはいけない。詐欺師には詐欺師なりのセオリーやテクニックがあるのと同じで、たとえ嘘をつくことであっても相応の技術と努力が必要だと思う。見様見真似で出来るものではないということは、先日の公の謝罪会見、そして今回の動画で感じた。今回の宮迫は単純に発言に気持ちが乗ってない。本人は隠せてると思ってるのが余計にまずい。謝罪の真意なんて一番見透かされてはいけないポイントなのに、ただただ練りが甘く、嘘臭い。
となると、宮迫のバックにはまともに彼を導ける人間がついていないのだろう。おそらく未だに宮迫本人が現場を主導して、使える人間を使って我を通しているのだろうなと想像できる。なんだか、果たして本当に心の底から彼を芸能界に戻したいと思ってる人はいるのだろうか。亮には淳がいるが、宮迫にはその存在を感じない。相方として何の行動も起こさない蛍原の現状がそれを物語っている。
幸い、YouTubeというコンテンツは、アンダーコントロールはしやすい。編集権は自分にあるのだから、いくらでも印象なんて操作できる。それこそリスナーに毎回本人が語りかけ、「再生していただいていることが励みになっています」と言い続ければ、嫌でも同情を誘えるだろう。もちろん何年も第一線で活躍していた人間なんだから、そこいらの一般人YouTuberより遥かに面白いことが言えるだろうし、今後はそのツテでいろんなゲストを呼ぶことで印象回復を狙ってるのは明白だ。カジサックのように今後はYouTuber宮迫を支持している人間しか動画を観なくなると思われるので、よっぽどヘマをしない限り1ヶ月もすれば高評価が増えてくるだろう。
別にそれが悪いとは言わない、それ自体は犯罪でもないのだから。むしろ未だに「振り込み詐欺被害者の気持ちを考えないんですか！」と言い続けている奴のほうが面倒くさいとすら思う。でも、かつて成功に上り詰めた芸人が素人のテリトリーに飛び込み、まるで草野球チームに元プロ野球選手が入ってデカい顔するかのような、お山の大将気分で甘い蜜を吸えるだけ吸い、あわよくばまたテレビ業界に戻ろうとしているという行動は、あまりにダサすぎないか？と思う。
結局、金にならなければYouTubeなんて誰もやらない。カジサックが一定の成功を収めたのを見て「なんや簡単にいけるやん」と安易な考えで、大した努力すらせずにチャンネルを立ち上げ、批判の声は見てみぬふりができるネットという自分に優しい世界で、新しい層の視聴者から金を得ようとしてるだけにしか見えない。普通に今回の謝罪動画にも広告がついている、金のために謝罪。そんな人としての志の低さを、こともあろうに宮迫レベルのベテランが恥ずかしげもなくやっていて、支持してくれる後輩はいるのだろうか。
そもそも闇営業問題で一緒に芸能界から干された後輩芸人に対して、宮迫は先輩として何かしらのフォローをしているのだろう。誰が見ても今回のタイミングだと、亮が復帰すると聞いてこの流れに便乗したろ、でしかない。誰よりも早く自分が元の鞘に戻りたい、という図々しい意図があまりにも見え透いている。そんな人間性が滲み出る胡散臭さを産んでいるのだろう。
なんだかな。天然素材は好きじゃなかったけど、めちゃイケから返り咲いた雨上がり決死隊は本当に好きだった。静岡や名古屋のローカル番組で地道にコツコツやって一定の地位を築いている元DonDokoDonの2人とか見てたら、YouTuberとして楽して返り咲こうとする姿って本当に見たくないやつなのよな。
悲しいけど、YouTuberの宮迫が本当に誰かに支持される日が来るときは、「宮迫が金になる」と思われたときなんだろうな。梶原がカジサックとして地上波テレビに出たりするのは、梶原本人の面白さや魅力があるからではなくて、カジサックのYouTube視聴者をテレビに引きずり込もうという、アイコンとしての需要だけなんだろうな。
