SOUTH PARKの住人

1日1記事毎日更新!(という目標) 映画好きです。

9年

東日本大震災から今日で9年。

自分は当時ちょうどその日が休みで、バイト仲間と家飲みをする約束をしていて昼間で寝ていた。起きたら揺れが収束しようとするタイミングで、何事かとテレビをつけたら、ニュース速報で震度7という表記が出ていた。

 

もともと楽天イーグルスファンだったことと、しばらく東北暮らしをしていたのもあり、震災以降仙台には10回は行った。仙台は市街地が万年渋滞を起こしている以外は最高に住みやすい街である。老後に住むなら仙台が良い。

街の被害がそこまで大きくなかったのは奇跡だろう。10キロも離れた空港近くのエリアは完全に津波で水没していたのに。2014年頃だったか、松島を訪れたときは、まだ生々しい傷跡が残っていた。建物には押し寄せた波の痕跡がくっきり残っていて、それが軽く自分の頭の高さを超えているのを見たときはゾッとした。

 

ちなみに自分は阪神淡路大震災を経験している。激震エリアでは無かったものの、家の周りの瓦が落ちたりして子供ながらに不安を覚えた。当時、父親が神戸に勤めていて、あの数百メートルに渡り倒壊した阪神高速3号神戸線を、毎日7時頃に車で通っていた。地震の発生があと1時間遅かったらどうなっていたかわからない。

 

大学に入ってから神戸生まれの友人や知人ができたが、彼らはよく昔話をするとき「震災前」「震災後」で区切りをつける。「それって震災後?」みたいな感じ。それほど前後で生活が激変するほどの大きな出来事だったのだと思い知らされる。本当に多くの人が、身内や友人を亡くしている。たまたまかもしれないが、自分の神戸の知人はみんな優しい。オタクも元ヤンもいるが、性悪は一人もいない。相手を想いやる精神が圧倒的に強いと思う。

身近な人を亡くしている人ほど、まるでそんな過去は無かったかのように振る舞う。心に深い喪失の傷を負っている人ほど、他人に優しくなるし、よく笑うし、細かいことは気にしない人が多い。これは自分が30数年人生を生きてきた中でたびたび実感している。そんな人を、脳天気だなとか言う人もいるかと思うが、それは単に辛い記憶を直で受け止めたらどこかおかしくなってしまうから、自衛してるだけなんだよ。

 

自分はそこまで大きな災害の被災経験はないが、長く生きている分、身近な人間はたくさん亡くしている。だからこそ、他人を不用意に傷つけないように心掛けている。どうせ人は死んでしまうのに、些細なことで傷つけても詮無いことに思えてしまう。まあそんな性格をしていると、だいたい傷つけられる側に回ることが多いけど、それでもまだ傷つける不快感よりマシである。

 

こんな性格だと、資本主義社会という利己的な者が強い世界で生きていくのは正直辛い。でも逆に利他的なのって、大切な誰かが喜ぶことこそが自分の喜びだとか、大切な誰かが悲しむことは自分の不幸より辛いとか、理解できない人には一生わからないレベルで欲深い人間に見えると思う。でもそういう人っているんですよ、本当に。

本来こういうタイプは医者とかになるべきなのかもな。ぶっちゃけ自分はお坊さんとか向いてると思うんですよね…。お笑い好きな僧侶でどうでしょう。(・へ・)

なんか話が自分の方向を向いてきたのでおわり。地震対策はみんなしっかりやりましょう。