いや唐突すぎて何のことやらというのは重々承知なんですが、今並行して読んでる漫画が十数作品ありまして、その中の1つに友人に激薦された『ポケットモンスターSPECIAL』があるんですね。
「ポケモンの漫画とか所詮子供騙しっしょ?」と舐めてかかったら、これがなかなか奇をてらった展開とかあって存外面白くてすっかりハマってしまいまして。赤緑編→イエロー編→金銀編→と読んできて、しばらくストップしてたのですが、最近再開しルビサファ編に突入した次第。
そんで現在、「LINEマンガ」で1日1話無料で読めるんでコツコツ読んでたんですが、その232話の展開を読んで仕事の休憩中にプチ鬱になったという話。ここまでそんな展開無かったんで、油断してましたね…。
正直、色んな大人向け漫画とかで、登場人物が無残に死んだりしてもそんなに凹まないんですけど、今回のはすごい刺さりまして。簡潔に言うと、飼い主のネグレクト的な行動により傷つくペットの姿、みたいなものです。
前提として、自分は『南極物語』とか『ハチ公物語』とかも苦手なんですよ。いや映画としては好きなんだけど、言葉を発せない動物が悲しい想いをしている姿を見ると100%泣いてしまうから苦手。人間の都合で飼っている動物に不幸が訪れる話が本当に辛いんすよ。
まあポケスペが232話がどういう展開だったかというと、ルビサファの物語は佳境に差し掛かるあたりで、カイオーガとグラードンが目覚めたり、ホウエン地方全体が津波に飲まれ壊滅状態になったりしてる最中。
自暴自棄になってしまっている主人公のルビーが、自身のポケモンのヒンバスに八つ当たりしてしまうという場面。(ちなみにポケスペの世界ではポケモンは喋れませんし、鳴き声も発しません)
主人公のルビーはまあなんか色々と自分を見失い、激しい苛立ちをMIMI(ヒンバス)にぶつける。ルビーはもともとこんなキャラでは無いのですが、本性でもあり。その複雑な生い立ちは割愛。もうこの唖然とした表情がもう辛いですね…。
非常時だというのにコンテストに逃避するルビー。しかしMIMIは評価を得られず…。(ヒンバスをうつくしさコンテストに出すなよな…)
ルビーはイラつくあまりこの上なく残酷な言葉をぶつけてしまう。元々美しいポケモン愛好家のルビーが、成り行きでしゃあなしで手に入れたヒンバスだったとはいえあまりに身勝手。MIMIのこの表情、見てらんない…。
あまりのご主人の変貌ぶりにドン引きする他のポケモンたち。そしてMIMIは…。
絶望の涙を浮かべて、姿を消してしまう…。ルビーにとっては不本意な流れで手に入れたポケモンだったとはいえ、自分なりに頑張ってきたのに、ご主人から「お前は使えない」とまくし立てられて絶望するこの顔。ソーシャル的にもドメスティック的にも圧倒的弱者であるMIMIの心情を想像すると、この画力も相成って、俺の精神破壊ダメージは見事にとんでもない数値を叩き出し心が粉砕してしまいましたとさ。
この後、師匠に説教され我に返るルビーだったが時すでに遅く…。
MIMIが帰ってくることは無かったのだった…。(完)
いやね、メタ的に考えればヒンバスなのにMIMIって名前がついている時点で、今後ミロカロスに進化するのはわかってるんですけど、それでも辛いってえの。ルビーはMIMIがミロカロスに進化するのは知らないので、だからこそ辛く当たってるところもあるんですけど、もともと自分から捕獲して強制的な主従関係を結んでおいて、この態度は酷いよ。全ての飼い主にはペットを愛する責任があるんだよ。
これを読んで色々想いを馳せてたんですけど、もし動物たちに複雑な感情を表現する力があったら、人間にペットを飼うことなんて出来ないだろうなと思いましたよ。『ハチ公物語』のハチは無表情で佇んでいるからまだ見てられるわけで、もしハチが涙を流してたらどうします?俺は見てられずに死ぬ。あでもリメイク版の『HACHI』では涙を流していたような気がする…ふざけんなよ…(愛ゆえの批判)。
ここで終わるのが辛すぎて、課金までしてこの先5話くらい読んだけど未だMIMIは帰ってきていない…。帰ってくるよね…?
この話でこんなに激烈な反応を示すのは俺くらいだと思うんだけど、そんなニッチさも含めておいしいかと思って記事にしましたとさ。
ちなみにポケスペは本当に面白いのでオススメ。