映画、ラジオ、ドラマ、You Tubeなど、情報量の多いメディアで心の空白を埋めてきたが、どうも今年に入ってからそれらを忌避するような感覚に襲われている。
コンテンツそのものへの興味や欲求が、どうしても時間が消費されていく感覚と比較して打ち勝つことができない。どうやら他人の話す言葉や行動を受け止めることに対して、疲れてしまった。テレビやラジオ、映画でさえ、内容があまり頭に入ってこない。言葉の輪郭しか捉えられず、音の断片を聞いているような感覚に襲われる。今は身体が欲していないようだ。
日常生活であまりに多くの人間の感情や言葉に触れてしまっていることで、確実に脳が疲労している。数多の情報の洪水が頭に流し込まれることに、滅入ってしまうことの方が多くなったのかもしれない。「何も考えさせられたくない」というのが今の自分へのシンプルな答えだ。
現在、行き着いてしまった最も心が整う環境は、焚火の映像を垂れ流しながら読書をすること。火がパチパチと燃えるだけの何も生み出さないものと、自分のペースでコントロールできる読書という組み合わせが一番心が安らぐ。
2020年は2回キャンプに行ったが、特に焚火の素晴らしさは筆舌に尽くし難いものだった。小さな種火から炎が昇っていく様を眺めると、不思議と悩みなど忘れてしまうら。今年は早く二輪免許を取って、また火を囲みたい。